2013年6月13日木曜日

現場でインフルエンザが猛威をふるっている。
120人程の居室で3人も感染した。
なぜ現場を閉鎖しないのか不思議でならない。一生懸命危機感を煽っているというのに、まだ足りないのか。閉鎖しろ、閉鎖。残業はんたーい。仕様変更を許すなー。

責任者が動いた。

全員マスクをして仕事をしろとの事。

最近のマスクはすごい。装着後に広げるタイプだと、顔の半分以上は隠れる。
不思議な事が起こった。
そんなマスクを全員が装着しても、業務に差し支えがないのだ。
お互いの顔を認識できる。ひと間違いも発生しない。
人間がお互いを認識するのに、目より下は重要でないという事なのか?

試すことにした。

まずはデフォルト。マスクを装着した状態で、同僚に話しかけてみる。
「なんですか?かけなびさん」
認識されている。

続いて、眼鏡もかけてみる
「目が悪かったんですか?かけなびさん」
認識されている。

髪型も変えてみる。
「さっきからなんですか」
そうだ、こいつは奥さんが美容院に行った後も気づかず、修羅場を迎えた男だった。

やはり目で認識されている気がしたので、目隠しをしてみた。
「ごん」
壁に当たった。こういうことはするものではない。

もういっそ顔を隠すことにした。紙袋を頭からかぶる。
「いったい何がしたいんですか。かけなびさん」
なぜだ。これで、なぜバレる。
「声・・・ですかね」
なるほど。声か。どれだけ顔を隠しても声で識別する事が可能だったのか。人間同士のコミュニケーションとは、これほどまでに冗長化されているのだ。感心する。

感心している間に後ろから怒鳴られた。
「なにやってんだ!おまえは!!」
声を発していないのだから、俺とはわかるはずが。
「会社で紙袋かぶるバカはお前ぐらいだ!」

上長の冗長化は、さらに進んでいた、か。

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