今朝、新聞を読んでいて、気になる記事があった。
顧客行動分析手軽に つぶやき・位置情報 「エクセル」に新機能
日本マイクロソフト、富士通系などと連携 中小企業の販促支援 (日本経済新聞)
そこまでしてエクセルを使わなくてもいいじゃない!
いったい何があなたをそうさせたというの!お願い目を覚まして!
記事の内容としては、マイクロソフトと数社が組んで、ビッグデータ分析のサービスを始めるというもの。ツイッターやフェイスブック、将来的にはLINEにおいて、どこで何がつぶやかれているのかを分析し、販売促進に役立てられるデータを提供するというものだ。
データサイエンティスト不要で、エクセルが付ける人なら誰でも分析ができることから、導入の敷居が下がる。Microsoftとしては、オフィス365の拡販と、バックエンドクラウド基盤でシェア拡大という算段のようだ。
ところで最も気になったのは、以下の部分。
「一方、アグープはスマートフォン向けアプリから月間1億4千万件の位置情報データを得ている。同社は個人の行動履歴から年齢や性別、職業などを推測(以下略)」(抜粋引用)
いったいそのアグープという企業は、どうやってそれだけのすさまじい情報量を入手しているのだろう。
不勉強ながら、存じ上げない企業名であったため、検索してWebにたどり着いた。
株式会社Agoop
スマートフォン用のアプリケーションを多くリリースされている、ソフトバンク系のIT企業のようだ。
アプリ一覧のページがあったので拝見した。
全てに納得がいった。
これらが月間1億4千万件の位置情報データの源か。
・スピードチェッカー
・Wi-Fiチェッカー
・ラーメンチェッカー
・コンビニチェッカー
・病院チェッカー
・道の駅チェッカー
・温泉チェッカー
・レジャーチェッカー
・あぐらいふ (今居る場所の周辺施設を簡単に探せるアプリです)
・TripDrip (移動に合わせてスポット情報が画面にポタポタ降ってきます)
もちろん全て無料。
利用者は規約に同意した上で、満足しているから継続利用しているのだろうから、問題があるとは言わない。
匿名とはいえ、自分の情報が回り回ってエクセル上にプロットされて販売されているとは、利用者の何割が気にかけているのだろう。
ICTは、これまで価値のなかったデータに価値をつけ、錬金術のように金脈を造ってきた。
その結果、何に価値があり、どうやって価格が決定し、結果として誰の利益になっているのかを、隠してしまった。
あなたが使っているそのアプリ。なぜその価格か、分かりますか。
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