2014年2月27日木曜日

タダでプログラムを作ってと言われる理由を考えてみた。

「専門用語」と「プログラム」の区別がついていないのではないか、と考えた。

「え?コンピュータ?無理無理。わかないもん」という方々が、パソコンをお買い求めになるときに頼りになるのは、家電量販店の店員さんだ。

「高速なCPUと潤沢なメモリを搭載し、最新のOSでインターネットが快適!その上大容量1ギガバイトSDカードを付けちゃいます!」
と、店頭で説明されれば、「なんのこっちゃ分からんけど、すごそう。それでインターネットできるのなら、買う」と購入される方は、決して少なくない。

このとき、店員さんは、聞けばなんでも教えてくれる。聞いた事もない専門用語を織り交ぜながら。日本の店員さんはとても優しいので、例え何も買わなくても何度でも説明をしてくれる。
お金が必要なのは、パソコンや何かの商品を持ち帰るときだけだ。とても分かりやすい。

さて、このお方。世の中にはプログラムというものを使って、コンピュータを操作できる人が居るらしいという知識を得た。店員さんもよくわからない専門用語で話していたから、そのようなものだろうと認識する。

店員さんは、行けば何度でもタダで専門用語を教えてくれた。だからきっと、プログラムとやらを扱う人も、その専門用語を使ってくれるのではないか。商品を持ち帰るわけではない、専門用語を操って貰うだけだ。そう考える。その結果、彼の口からは、

「タダでプログラムを作って」

という、プログラマにとってはザラキのような呪文が飛び出すことになる。
人は「専門用語」の前には、思考停止となるのではないかという仮説だ。

あのね。
家電量販店の店員さんがタダで教えてくれるのは、商品を売るための接客なの。
自動車販売店の方がタダで自動車の説明をしてパンフレットをくれるのは、商品を売るための接客なの。
眼鏡販売店の方がタダで視力を測ってくれるのは、商品を売るための接客なの。

あなたは、お隣に引っ越して来た方がお医者さんだと分かった途端に、玄関先で身体の不調を相談するのと同じ事をしようとしているの。

え?お医者さんとプログラマじゃ全然違うだろって?
そんなことないの。
両方とも、お客様の前で「専門外です」って言えないんだから。

やだ、目からウオーターフォールが。

なお、この方が数週間後に「なんかメモリーがいっぱいですとか表示されて写真が撮れないんだけど」と再来店するのは目に見えているが、それはまた別のお話。

2014年2月24日月曜日

動画はじめました。

ネタ帳を整理していて、ブログ書くのが面倒なので動画にする、という決断を下しました。
不評な場合は打ち切られますので、ご安心ください。

2014年2月22日土曜日

モバイル見積もり勉強会 IN 広島に参加してきた。

まず当日の入り口がこれ。
やだ・・・なにこれ・・・胃が痛い。

さて、東京で開催され大好評だったモバイル見積もり勉強会を、広島でもやろうぜということだったわけですが。
概要は、主催者の一人である、佐藤さんのブログをご覧ください。

ここでは、私の感想を、良かった点と、次はこうしたい点と、笑うところの点からお伝えします。

良かった点
 ・総勢2チームだったのでホワイトボードで仕切って両面をメモ帳と使ったため、お互いの発表後に見積もりに至る思考の過程を共有出来た。
 ・その2チームの見積もり手法が全く異なった。Aチームは「リスクが大きい機能から見積もる独自手法」、Bチームは「ファンクションポイント法」。
 ・AチームはAndroidとiOSで各々ネイティブアプリを開発。Bチームはハイブリッドと方針が異なった。その結果、Aチームに対し、Bチームはおよそ半額の金額を見積もったというのは、興味深い結果。
 ・サーバ側やデザインをお客さんが提供するということで、別の組織との協業開発に対するリスクをどう見積もるか、議題になった。

次はこうしたい点
 ・参加人数を増やしたい。2チームでは話が広がりにくい。業界あるあるやノウハウの交換会には(セキュリティとかコンプライアンスあるので)少人数でも良いが、やはり議論が広がって欲しい。
 ・モバイル側の見積もりに集中させるために、サーバサイドやデザインは発注側が用意すると定義していたが、分散開発開発特有の「きっとあれもこれもサーバがやってくれる前提」が発生し、チーム間での誤差となった。発注役の負担が増えるが、提供APIの一覧リストのようなものはあった方が良いかもしれない。
 ・実は見積書に罠があり「見積もり有効期限」の情報を追記してくるかという思惑も発注者にあった。2チームともそんな余裕なし。

笑うところ
 ・発注者側のプレゼンが終わった直後の質問で「それで、予算感は?」という、ど真ん中ストレートの質問が飛んだ。
 ・見積もり金額に収益をどのように乗せるかの議論が、いつの間にか「あの業界の会社が倒産する2つの理由」という話に変化していた。
 ・ディスカッション後半、どうも意見が経営視点に寄るので「経営者、または個人事業主の人は手を挙げて?」とすると、参加者の8割が手を挙げる事態に。会社員アウエイ。
 ・最後に「では、各チームに聞きます。この見積価格で受けたいですか?」に対し、Aチームのおよそ半額を提示したBチームから「もちろん!」の声。おい、どうした、高い金額を提示したAチーム。

総括
これで開発までやったら、どの程度2チーム間で差が出るのかとても気になったが、それ勉強会じゃなくてお仕事ですわ。
ぜひまたやりましょう。
あ、いや、お仕事じゃなくて、お勉強の方。