妻は、昆虫類が大変苦手である。
アパートの階段で死んだセミの足でも落ちていようものなら「実家に帰らせて頂きます」状態である。
死んでいるなら動かないしコワクナイだろうと思うのだが、妻曰く「あなたは人の足が落ちていたら気持ち悪くないのか」だそうだ。
なかでも最も苦手な物は、やはりあの台所や水回りでみかけることもある、あの黒光りする昆虫である。
恐ろしさのあまりその名前すら口に出来ない妻は、「黒い悪魔」と呼んでいる。
昔、そんなに苦手ならばと、アレジェットを購入して渡したところ、拒絶されたことがある。
妻曰く「イラストが怖くて触れない!」だそうだ。
いや、あの、イラストだから。
写真とかじゃないし、なんかかわいらしく描いてあるから。
と説得を試みるのだが、全く以て受け入れられない。
もちろん、アレホイホイなど以ての外。
その中に居るかもしれないという恐怖で近づけなくなるそうだ。
言われてみれば、アレホイホイは、いったん呼び寄せるための物ではある。
苦手な人にとっては、対策のための道具にすら近づけない場合がある。
某業界にとっても肝に銘じておくべきかもしれない。
なんでもIT化しても、使うのが人間である以上、感情には勝てないのだ。
もちろん、私にも怖い物がある。
妻同様にその名前すら口に出来ないのだが、そのなんていうか、あの、方眼紙ソフトが怖い。
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